学園だより 第79号

障害者支援講演会

高城一哉「大萩茗荷村」代表  先月14日に、みやこ学園で、地域福祉のパイオニアである滋賀県に在住の高城(たかしろ)一哉(いっさい)「大萩(だいはぎ)茗荷(みょうが)村(むら)」代表をお迎えして講演会を開催いたしました。滋賀県と言えば、日本の福祉の父と言われた糸賀一雄や田村一二・池田太郎を輩出した県であり、国内では福祉のもっとも進んだ県で有名です。その滋賀県で、田村一二先生が理想郷として立ち上げた「大萩茗荷村」と言う村があります。そこは、「ココハ愚者ノアソブトコロ、賢者モキタリテアソブベシ」と、愚か者も、道理をわきまえ優れた人も関係なく又障害者・健常者・子ども・老人もみんな一人の人間として人格を尊重し、共に生きていこうとの理念で設立されたところです。又、高城氏は大萩茗荷村の代表をはじめ三(さん)州(しゅう)園(えん)園長・数十名の里親を引き受けるなど、地域福祉を積極的に推進している方です。滋賀県東近江市の大萩茗荷村で心や身体を病み、社会や家族からさえ見捨てられてきた人々と大自然の中で共に生き、少しずつ心の傷を癒してゆく生活を続けています。講演会で高城氏は、みょうが村での生活を紹介すると共に宮古島に於いても、弱い立場の人が大切にされる地域づくりを構築してほしいと呼び掛けました。みょうが村では、受け入れ施設という役割の一方、自給自足の生活を通して、本来人間が持っている温かい心をよみがえらせる場所であると同時に共同生活を通して、支援する側が愛情を学ぶ事が大切だと言われました。それと、困っている人やお年寄りに、思いやりや愛の勉強をさせて下さいという思いで助け合う心をつないでいってほしいと呼びかけていました。今後、宮古島に於いても障害者はもとより高齢の方達にも何か協力させて貰いながら、処遇の改善に努めて行きたいと思いました。今回の障害者支援講演会は、みやこ学園が沖縄県から受託した障害者就労支援ネットワーク構築事業の一環として開催致しました。講演会に参加して下さいました皆さん有り難う御座いました。 施設長 伊志嶺博司

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