理事長挨拶 みやこ福祉会これまでの歩み

みやこ福祉会これまでの歩み

みやこ学園 理事長 伊志嶺 博司  みやこ福祉会は、平成13年3月に社会福祉法人として沖縄県知事より認可を受け、同年8月に宮古島に於いては初めての知的障害者通所授産施設(みやこ学園定員40名)を開園し運営して参りました。当時、まだ数多くの障害者が在宅を強いられており、そこで在宅障害者や保護者からのニーズに応えるため、みやこ福祉会として平成16年5月に分場(アダナス定員19名)を開所しました。しかしながら、働く喜びや仲間作りは達成されたものの工賃はかなり低いものがあります。そこで、授産施設という福祉的就労から一般就労に結びつけるため、みやこ福祉会としてジョブコーチを配置して就労支援を行って参りました。その甲斐あって開所9年で施設利用者を含む29名を一般就労に結びつける事が出来ました。今後も施設利用者の地域に出て働きたいとの要望に応えて対応して行きたいと思います。
 しかし、近年は実習は受け入れて職場体験はさせて貰いますが、一般就労への移行は大変厳しいのが現実であります。みやこ福祉会と致しましては、作業能力はあるものの、一般企業に就労出来ない人達を雇用し、就労継続支援事業A型(旧福祉工場)の設置運営する事が急務であると考え、設置に向けた取り組みを平成18年から県に対し要請活動を行って参りました。その甲斐あって22年4月に「野菜ランドみやこ」を立ち上げ障害者15名を採用し、一般就労に結びつけることが出来ました。又、地域生活が継続的に可能となるようずっと支えていく、あるいは必要なサービスを利用しながら住み慣れた地域で生活していく事が可能となるよう支援していく事が大切だとの考えから21年7月に「グループホームみやこ」を立ち上げ10名の方達が親元を離れ、世話人の支援を受けながら親亡き後も安心した生活を送れるように開設致しました。今後もグループホームはニーズに対応しながら増やしていきたいと思います。
 又、就労・生活支援のネットワークを地域に張り巡らし、障害者が地域で安心して生活して行けるよう「障害者就業・生活支援センターみやこ」を23年4月に立ち上げました。
 しかし、障害者にも負担を求める障害者自立支援法が施行され、障害者を働け働けと就労に移行することがクローズアップされてきましたが、その人もしくは障害の程度によっては、企業への一般就職が最終目的ではないと思います。制度や法律を遵守する事は当然でありますが、障害を持つ本人がどこで誰と、どんな暮らしがしたいのかに応えることが、もっとも大切な事と考えます。本人の「こうしたい・こうありたい」をニーズと受け止め、みやこ福祉会は目に見える形で地域の環境を早急に整備して行きたいと思います。
 今の日本では障害があって自立できない人は家族が見て当然だという考え方がまだまだあります。又、今の福祉の方向は障害者や高齢者にとって生きにくい社会へと向かっているように思えます。だからといって「仕方がない」と諦める訳にはいきません。障害者やその親にとって「ここで生まれて良かった」「この地域で生んで良かった」と双方が思えるような地域社会が構築出来るように、親の会・関係行政・地域の皆様と共に協力して邁進して行きたいと思っています。
社会福祉法人みやこ福祉会
理事長  伊志嶺 博司

社会福祉法人みやこ福祉会理事長 伊志嶺博司
昭和61年 4月 県立あけぼの学園 兄弟姉妹の会 会長就任
昭和62年 12月 宮古地区知的障害者育成会 事務局長就任
平成8年 3月 無認可腰原福祉作業所 所長就任
平成13年 4月 社会福祉法人 みやこ福祉会 理事長就任
平成13年 8月 知的障害者授産施設みやこ学園 施設長就任
みやこ学園理事長経歴